ほとんどのFXトレーダーはローソク足を用いたチャートを用いているでしょう。
その中でも今回は ローソク足でたびたび見かけるヒゲ について解説します。

みんなはローソク足はどれくらい真剣に見ているかな?



僕はまったく気にしていないよ!



重要な水平線付近での値動きで見ているくらいかな…
あまり重要視されないローソク足ですが 相場の心理状態が詰まった重要指標 なのです。
一緒にローソク足で考察する楽しさを実感していきましょう!
ローソク足の重要性
✓ ローソク足はリアルタイムで大衆心理が分かる優れもの
✓ ローソク足をマスターすれば自然と勝てるようになる
今回のローソク足(ヒゲ編)を学ぶと
重要なポイントでチャンスを掴める
ようになります!



それでは今日もがんばっていきましょう!
ヒゲの考察


ローソク足のヒゲが生じる意味が理解できれば自然と相場心理が身につきます。
まずはなぜヒゲが生じるのかを事実ベースで考察していきましょう。



もしかして今日は難しい回!?



少し難しいかもしれませんが、
「もし自分が同じ状況だったら」と考えれば解釈しやすいでしょう!
ローソク足学習する際のポイント
✓ もしも自分だったらどうするか
✓ もしもその状況でポジションを持っていたらどんな気持ちか
この2つを意識しながら学習しよう!
なぜヒゲが出るのか
まずはなぜローソク足でヒゲが出るのかを考えていきましょう。
ひとえにヒゲと言っても、様々な種類があります。
今回は代表的な以下の3つについて考察していきましょう。


① 上に長いヒゲ


② 上下均等のヒゲ


③ 下に長いヒゲ



チャートを注意深く眺めていると、
様々なヒゲがあることが分かるでしょう。



こんな真剣にローソク足をみるのは初めて!
① 上に長いヒゲ


まずは、①のように上に長いヒゲができる理由を考察していきましょう。
いきなりですが問題です。
このローソク足が1時間足の陰線だとすると、このローソク足の下位足(10分足)はどのようなチャートを形成しているでしょうか?









始値と終値を考えればいいから…



答えは③かな!?
正解は ③ です!
サメさんも成長しましたね!



ローソク足1本でその下位足の値動きが大体わかります。
つまり、売買のアツいポイントが分かるということです。
ローソク足のココがすごい
ローソク足1本あれば
その下位足のチャートが推測できる!
さて、下位足(10分足)でも分かる通り このチャートでは赤線部の売り圧力が大きい ことがわかります。
つまり、赤線部で新規の売りオーダーor決算の売りオーダーが多く入っているわけです。
① 上に長いヒゲが形成される理由
✓ 上値に新規の売り or 決算の売りオーダーが多く入っている
✓ ローソク足の高値付近に大衆が意識するポイントがある
② 上下均等のヒゲ


次に②のような上下のヒゲの長さが均等になっているローソク足についてです。
さて、今回も先程と同様にこのローソク足が1時間足の陰線と仮定した場合、
下位足はどのようなチャートを形成しているでしょうか?



さっきと同じように始値と終値を考えればいいから…









始値と終値がほとんど同じ場所で終わっているね!



今回はレンジのようなチャートを形成しているのかな?
ということは、②のチャートかな!



良いところに目をつけましたね!
正解は②です!
このヒゲのローソク足から 下位足で大きなもみ合いが起きている ことが推測できます。



買いと売りの圧力が拮抗しているということは、
相場の転換点である可能性が高いということです。
② 上下の均等のヒゲが生じる理由
✓ 上には売りオーダー、下には買いオーダーが多く入っている
✓ 相場が拮抗していて下位足でレンジ状態
✓ 流動性が低く、相場参加者が少ない
③ 下に長いヒゲ


最後に③のような下に長いヒゲを考察していきましょう。
もう問題は出しませんが、このローソク足の下位足がどのようなチャートを形成しているか考えるクセを付けていきましょう。



①の上に長いヒゲの時の逆ってことだよね!
くまさんの言う通りで、このローソク足の下位足は次のようなチャートを形成しています。


このような下に長いヒゲを付けている場合、
下に新規or決算の買いオーダーが多く入っている ということが分かります。
このローソク足の実体が陽線で合った場合は特に大きな買い圧力があると推測できます。
ローソク足の始値と終値の差のこと。


③ 下に長いヒゲが生じる理由
✓ 下値に新規の買い or 決算の買いオーダーが多く入っている
✓ ローソク足の底値付近に大衆が意識するポイントがある



お疲れさまでした。
なぜヒゲが生じるのか事実ベースで学習しました。
次にヒゲが生じる際の大衆心理を学んでいきましょう。
ヒゲが生じるときの大衆心理


ここまでなぜヒゲが生じるのかを事実をもとに考察してきました。
次は ヒゲが生じる時の相場参加者の心理 について考えていきましょう。
相場参加者の心理が分かれば 勝率がグンと上がります!
✓ 相場の転換点が分かる
✓ 損切り・利確の場所が明確になる
✓ エントリーポイントに迷わない



みんなはどのような感情でFXで取引をしているのかな?



ぼくはポジションを持つといつもドキドキだよ〜



ポジションを持つ時は何も考えてないよ!
でも含み損が膨らむと緊張しちゃう。
相場には楽観的な人も悲観的な人も様々な人が参加しています。
その中で大切なのが 相場参加者の感情は常に変化している ということです。
エントリーから手仕舞いまでの感情を書き出してみよう
- サメさんの場合
サメメ僕は楽観的
- エントリー
-
・特に何も考えていない
- 含み益になった
-
・嬉しい
・もっと利益を伸ばしたい - 含み損になった
-
・悲しい
・早く取り返したい - 手仕舞い
-
・利益なら嬉しい
・損切りだと怒る
- くまさんの場合
クママ僕は慎重派
損を出したくない- エントリー
-
・完璧なところでエントリーしたい
- 含み益になった
-
・嬉しい
・早く利益を確定させたい(焦り) - 含み損になった
-
・悲しい
・損切りを検討する - 手仕舞い
-
・利益でも損失でもホッとする
大切なのは 誰しもトレードを行う上で喜怒哀楽の変化がある ということ。
FXではエントリーポイントも利確位置も千差万別です。
相場は人々の思惑が複雑に絡み合って動いています。
ヒゲが生じる際の大衆心理


ヒゲ生じているということは 上下のヒゲの長さだけ値幅が生じた ということです。
つまり、値幅の分だけ損をしている相場参加者がいるということです。
「ヒゲができる相場 = 方向性が決まっていない不安定な相場」
ということを認識しましょう。



下に行ったり上に行ったり
気が気じゃないよ!



実体が大きいローソク足の方が相場の流れは読みやすいよね。
ヒゲの大衆心理
方向性がわからない相場にみんな不安
喜怒哀楽が入り乱れている状態
ローソク足別ヒゲの心理状態


この章でさらに詳しく状況別でローソク足(ヒゲ)の大衆心理を分析していきましょう。



これからより実践的な内容になってきます。
「自分だったら」という視線を忘れずに読み進めてください!



よし!
頑張るぞ!!
一方に偏りのある長いヒゲ


まずはこのような長い偏りのあるヒゲです。
あなたはこの後のチャートがどのように動くと思いますか?



かなり上の売り圧力が強そう…



クママがいうようにココから上に上がるのは厳しそう。
私だったら長いヒゲの心理状態を考えて以下のようなチャートになる可能性が高いと判断します。




一方に偏りのあるヒゲが出た時の大衆心理
✓ 偏りのある方向へのパワーが強そう
✓ ヒゲの高値で損切りを置こう
✓ 赤枠で売りの新規ポジションを持ちたい



このヒゲの状態から分かることは、
✓ 赤枠では新規ポジションによって高値更新が難しそう
✓ ヒゲの高値を超えたら損切りが連続しそう
という2点です。
基本的にココから高値を更新するのは大きなパワーが必要です。
しかし、もしも高値を更新すれば 大衆心理の逆を行くことになるので大陽線が出る可能性が高い でしょう。
大衆の損切りこそがトレンドを加速させるガソリンになるのです。
上下均等に長いヒゲ


次に上下均等に長いヒゲが出た時の大衆心理を考察していきましょう。
さて、このチャートはこれからどのように進む可能性が高いか考えてみましょう。



さっき勉強したことを活かすとこの下位足では、
✓ レンジ状態
✓ 上下に売買オーダーが均等に入っている
ことが推測できるね!



くまさん!素晴らしい!
学んだことを複合的に用いていきましょう!
前の章でローソク足のヒゲがなぜ生まれるのか事実ベースで解説しました。
>>> 忘れてしまった人はコチラからもう一度読み直しましょう! <<<
私なら下位足の心理状態も考慮して以下のチャートのように進む可能性が高いと判断します。




上下に均等な長いヒゲが出た時の大衆心理
✓ 上も下も強い売買オーダーが入っていてやりにくい
✓ 方向性が分からないから不安
✓ レンジ枠を抜けたら損切りしよう



このヒゲの状態から分かることは、
✓ 相場が方向性のない迷った状態にいる
✓ レンジ状態を抜けたら損切りが連続する可能性がありそう
という2点です。
上下に均等な長いヒゲがあるということは、
上にも下にも積極的にポジションを取る人がいるということです。
基本的にこのようなヒゲが長期足で出ると ボラティリティ(流動性)のない不安定な相場 になります。



運要素が強い相場になるということですね!



このヒゲが出たら、
方向性が分かるまで何もしないのが正解そうですね…
実体が大きいヒゲ


最後にこのようなローソク足の実体部分が大きいヒゲについて考えてみましょう。



相場の反転ポイントでよく見るローソク足だ!!



サメさん相場に対する嗅覚だけは鋭い….
さて、今回も同様にこの後の可能性が高いチャートの軌道を予想してみましょう。
ローソク足を考える時は 下位足がどのようになっているか想像しながら 進めましょう!
私なら下位足の心理状態も考慮して以下のチャートのように進む可能性が高いと判断します。




実体が大きいヒゲが出た時の大衆心理
✓ どちらか一方の圧力が強い
✓ ヒゲをサポートラインにして強くトレンドを形成しようとする
✓ 逆方向の損切りを巻き込もうとする



このヒゲからわかることは
✓ トレンドが反転する可能性が高い
✓ 強い圧力がサポートラインに存在する
という2点です。
画像のように下ヒゲが長く、実体が大きいローソク足がある時は、
上方向に新規のポジションを持つ人が多いということ。
さらに上昇すれば上の損切りポジションを巻き込んでトレンドを形成します。
このローソク足が 長期足であればあるほど強いトレンドが生じるサイン と言えるでしょう。



このローソク足を根拠にエントリーできそうだね!



くまさんの言う通り
このローソク足だけで十分にトレードできます
ヒゲを活かしたエントリー方法


この記事では ヒゲが生じる心理的理由とヒゲの種類によって変わる大衆心理 を解説しました。
最後に実践で使えるヒゲを活かしたエントリーの方法をお伝えします。



今日から使えるエントリー手法だよ!
これを活かせば勝率UP間違いなし!?



待ってました!!!
ヒゲを使った手法で勝率UP
✓ 実際の相場で用いてみよう
✓ 勝っても負けても自己分析を忘れずに行おう
*この手法は完全なものではありません。FXは余剰資金を元手に自己責任で行ってください*
重要水平線のブレイクを狙う手法


1つ目は ヒゲの心理状態を利用して利益を伸ばす 方法です。



実際のチャートを用いて説明していくよ!
実際のチャート





オレンジ色の水平線が抵抗になっています。
上に長いヒゲが連続しているということは、
上で新規の売り(戻り売り)をしている人が多いということです。





この場面で上に長いヒゲがあるということは、
新規のポジションが多いということ。
つまり、オレンジのラインを抜けたら損切りが多いということだね。
この上に長いヒゲは先程学習しました。
>>> 復習したい人はコチラから「一方に偏りのある長いヒゲ」に戻りましょう <<<
ヒゲを考える時の重要事項
✓ そのヒゲが新規のポジショなのか or 決済のポジションなのか
✓ 大衆の損切りがどこにあるのか
どこでエントリーするのか


○ エントリーの根拠
✓ オレンジラインがレジサポ転換している
(ダウ理論より)
✓ 売り圧力が高いラインを抜けて、
買い圧力が優勢になってきている



売り圧力が弱くなったところでエントリー?



そういうことです。
レジサポ転換が起きたことを確認してからでも遅くありません。
損切りラインの設定


損切りは 直近安値で問題ないでしょう。



レジサポ転換を根拠にしているので
それが否定された場所に損切りを置きましょう。
トレードには 一貫性を持たせる ことが大切!
損切りもエントリー根拠が崩れる場所に置くこと。
利益確定場所は各自にお任せします。
(そこまでやってしまうと記事が長くなってしまうため割愛)



利確だけでもひとつの記事にできる内容なのでごめんね!
長期足のヒゲを狙ったトレンドフォロー


2つ目は 長期足のヒゲを活用したトレンドフォロー手法 です。



ここでの長期足とは4時間、1時間足のことを意味します。
実際のチャート





オレンジ色の枠で囲まれた部分に注目していきます。
このチャートは
✓ 1時間足
✓ 日足、4時間足でのトレンド方向は上
✓ 太い水平線は4時間足レベルのサポートライン



チャート分析において環境認識は非常に大切!
必ずチェックしよう!
オレンジのブロックを拡大します
1時間足


15分足





長期足でヒゲを確認した後に下位足でヒゲの詳細を見ているわけですね。
赤い水平線は長期足のサポートラインで、押し目買い(トレンドフォロー)には十分な根拠になりそう!



15分足ではヒゲのローソク足を最後に レジサポ転換 が起きているね!
押し目買いをする十分な根拠です!



長期足のトレンドフォローは短期的には逆張りをしているので、
レジサポ転換など強い根拠がないと無駄な損切りを招きます。
長期足のトレンドフォロー(押し目買い)の極意
トレンドフォローは短期的には逆張りをすることと同意
下位足でのレジサポ転換など強い根拠がないと無駄な損切りを招く
実体が大きいヒゲの大衆心理状態も学習してきました。
忘れてしまった人は振り返りましょう!
実体が大きいヒゲが出た時の大衆心理
✓ どちらか一方の圧力が強い
✓ ヒゲをサポートラインにして強くトレンドを形成しようとする
✓ 逆方向の損切りを巻き込もうとする
どこでエントリーするのか


エントリーの根拠
○ 1時間足での十分な反発を確認
(大きい下ヒゲ2本)
○ 15分足で レジサポ転換 を確認
○ 長期足(4時間,日足)が強い買い方向のトレンド



さっきも出ていたけど、
レジサポ転換が重要な考え方なんだね!



その通り!
レジサポ転換は大衆心理の移り変わり目なので必ず意識しよう!
損切りラインの設定


損切りラインはエントリー根拠が崩れた場所に置くようにしましょう。



今回も利益確定の場所は割愛します…
ごめんなさい!
さて、今回はローソク足のヒゲについて深く学習しました。
ローソク足は相場参加者の心理が反映された深い指標でもあります。
これを機にローソク足学習を進めていきましょう!!



ひゃーー。長かったあー。



まさかここまでヒゲに意味が込められていたとは思わなかったよ!
次のトレードはヒゲを根拠にやってみようかな。



みんなのトレードスキルが少しでも上がったら嬉しいです!
あとは実践あるのみ!
どんどん行動して、反省してスキルを伸ばしていきましょう。



よし!
今日は徹夜でチャート分析だ!!
* FXは余剰資金を元手に健康第一で行いましょう*
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